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このスレを見た瞬間にコピーしているモノをペーストするスレMk5
[250]名無しさん(ザコ):2006/12/25(月) 00:23:09 ID:lng0K0bk0
はじめのうちは気のつかないていどだが、ある日きゅうに、なにもする気がしなくなってしまう。
なにについても関心が持てなくなり、なにをしてもおもしろくない。
だがこの無気力はそのうちに消えるどころか、すこしずつはげしくなってゆく。
日ごとに、週をかさねるごとに、ひどくなるのだ。
気分はますますゆううつになり、心の中はますますからっぽになり、じぶんにたいしても、世の中にたいしても、不満がつのってくる。
そのうちにこういう感情さえなくなって、およそなにも感じなくなってしまう。
なにもかも灰色で、どうでもよくなり、世の中はすっかりとおのいてしまって、じぶんとはなんのかかわりもないと思えてくる。
怒ることもなければ、感激することもなく、よろこぶことも悲しむこともできなくなり、笑うことも泣くこともわすれてしまう。
そうなると心の中はひえきって、もう人も物もいっさい愛することができない。
ここまでくると、もう病気はなおる見こみがない。
あとにもどることはできないのだよ。
うつろな灰色の顔をしてせかせか動きまわるばかりで、灰色の男とそっくりになってしまう。
そうだよ、こうなったらもう灰色の男そのものだよ。
この病気の名前はね、致死的退屈症というのだ。
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