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*9の指定したシナリオを*0がレビューしてみるスレ Ver11.0


[902]名無しさん(ザコ):2007/02/05(月) 21:20:19 ID:Jkk3O/k20
【明けない夜を待ちわびて】 砂漠谷氏
全8話オリロボ。
明けない夜は待ちわびないだろうとツッコミを入れて、最終話で自分が間違っていた事を知る。
ストーリーで定評のある砂漠谷氏の作品だけに、やはり砂漠谷節とでも言うべきものが炸裂するオリロボシナリオ。
まぁでもロザリオーやったことないけど、そこそこぬるいとは思う。そこまで欝にはならないから安心汁。
あらすじとしては、いじめられっ子でめぐまれない不良の少年テツオ君が、正義ロボソル・アリスとそのパイロットである正義の娘アリスたんにパイロットにさせられるところからはじまる。
次々と襲い掛かる敵メカロボを相手取り、敢然と孤軍奮闘するわれらが正義のロボットソル・アリス、とならないところが砂漠谷節というか。
何といってもこのシナリオの特徴は戦闘システム。
敵味方それぞれが5*7=35マスのどこかに配置されており、砲撃してはアリスたんの北だ南だ近いぞ遠いぞと言うナビを受けながら敵の居場所をつきとめるのだ。
性質上、ほぼタイマン(敵が2〜3体いることもあるけど、攻撃回数がその分多い、というだけ)
シナリオの大筋は、謎の美少女アリスたんと、敵軍メカのおにゃのこの皆さんのお話を追って行く感じで、
主人公は終始「巻き込まれ」ていると言うか、流されているタイプ。
無論その中でもテツオ君も成長し、アリスたんと共に敵に立ち向かって行く事になるのだが。
ロボットモノ、ヒーローモノとしては、8話という短いシナリオながら、
ロボットのセオリーである、未知のロボットとの邂逅、女の子との交流、敵幹部キャラの流転から
後期ロボ化、分かり合ったのに戦わなきゃいけない敵と味方、外道なラスボス……
と、あらかたフォローしているので、こじんまりと纏まった戦闘よりは、シナリオの方がよっぽど面白いと言う妙なオチ。
ちゃんと1〜2クールアニメくらいのストーリーがつまってるぞ。
その点、それを8話に纏め上げているので
敵の目的みたいな所は結構駆け足気味になってしまったりしているのが惜しいと言えば惜しい。
(ラスボスの人がとても説明好きな人だから、ってのもある)
そのワリに、主人公の成長にかなりの期間を割いていたり、
その成長した主人公がアリスたんを支えたりと、
そういった辺りのストーリーテーリングはかなり丁寧で熟練の腕が伺える。
ただ、俺は難易度イージーノーマルハードのうちイージーでやったんだが、
後半の2話くらいは敵が容赦なく攻撃を当ててきてしまうため、
死ぬ前に敵の位置を探し出せるか、倒せるかと言うのがかなり運ゲーになってしまっていた。
(って言うかずるくないかと言うくらいこっちの位置がバレる。)
また、戦闘マップは常時5*7=35マスで行われる、いわばチェスや将棋のようなゲーム性を持つので、
ある程度セオリーを見出すとそれ以上のカタルシスはゲーム的に得られずらいというか
悪く言えばどんな相手だろうとゲームがパターン化してしまう欠点がある気がした。
ここらへんは好き嫌いが分かれるかもしれない。
後アリスたんのナビがイマイチ正確性に欠くというか、独特の法則があるため、
そこらへんをプレイヤーがちゃんと理解してあげないと何だこの使えないょうじょ、となるのは笑いどころ。
一発目打ち込んだときに、「近くにはいないようだ」って言われたときの絶望感ったら…。
(せめて北か南か教えやがれと)
ロボはデモンベインタイプで、魔法陣から召喚されるのだが、このアニメーションがラインコマンドだか使って円と線でうまーく魔法陣を書いて
そこからユニット画像が召喚されると言う結構凝ったアニメーションをしているので、そこも必見。
後期ロボになった時の感動は凄いぜ。
まとめとしては、システムはチェス的なやりこみ感覚があるし(何手で詰みまで持っていけるか)
シナリオはコンパクトながらかなりの出来だろう。
好き嫌いは分かれるかもしれないが、ロボット、変身ヒーロー好きにはぜひ一度お勧めしたい。


0ch BBS 2005-06-05